謎の革張りの箱。「GRAFLEX Speed Graphic」

ずっと迷っていることがあります。この革張りの箱をどうするか?
「Speed Graphic」通称「スピグラ」、20cm×15cm程の箱です。向かって右の側面の上の方、革張り隠れたポッチ(茶色くすれているところ)があります。それを押すと、パコっと全面に開く。4×5サイズの大型サイズに分類される蛇腹カメラです。
私が所有しているのは、正確には、「GRAFLEX Speed Graphic」、製造元がGRAFLEX社に変わってからのもの。たぶん、「スーパーグラフィック」というシリーズだったと思います。

実は、ほぼ15年ぶりに段ボールの中から探し出したところ、いったいどうやって開けるのかしばらく悩んでしまった次第で、実に申し訳ない(カメラに・・)。

カメラレールが開いた状態

蛇腹を伸ばした状態。蛇腹の伸縮でピントを調節する。

手に入れてから25年くらい経つと思われますが、もちろん、手に入れた時点で十分にアンティーク状態でした。もう少し、いろいろ部品がついていたのですが、使わないものは外してしまいました。

こんなスタイルの報道カメラです。

このカメラシリーズはロールフィルムが普及する前、シートフィル時代の報道カメラとして一斉を風靡しました。4×5サイズ、蛇腹カメラという仕様にかかわらず、機動力を発揮するカメラということで「Speed」の名が冠されました。「ローマの休日」という映画を覚えている方は、あの映画の中でカメラマンが持ち歩く、横に大きなストロボの付いたカメラが「スピグラ」です。

「スピグラと駆けた写真記者物語」amazon

 このカメラの詳細については、「スピグラと駆けた写真記者時代」という本に詳しいです。操作方法も記載されていますので、古いスピグラを手に入れて遊ぼうとお考えでしたら、必須の本になると思います。

高校生の頃から写真を撮るようになり、最初は一眼レフ&リバーサルフィルム(現像するとそのままポジのスライドになる:これも絶滅危惧種)という組み合わせが主体でした。
ある時期からモノクロ写真を撮るようになり、フィルム現像、プリントも自分でやるようになります。どちらかと言うと現像、プリントの方が楽しくなります。すると35mmから中判の6×4.5、6×6へとフィルムサイズが大きくなり、ついには大判サイズをやりたくなります。
4×5サイズのカメラを物色している時にスピグラを知りました。古い映画や写真で知っていたカメラですが、割と手軽な価格で手に入るということで、4×5サイズの入門として手に入れました。今ものオークションなどで2万円台から手に入れることが出来ますが、当時も同じような値段だったと思います。取りあえず、4×5をやってみるというにはとても手頃なカメラだと思います。
ところが、結局のところ大判カメラとは単なる箱なのです。高級な大判カメラであろうが、アンティークなスピグラであろうが、基本の構造や機能は変わらないので、写真に変わりが出るわけではありません。
むしろ、機動性の良いスピグラの方が、シャッターを切る回数は増えると思います。
さて、5〜6年、スピグラを持ち歩き遊んでいましたが、仕事の関係、家族の関係で、時間的にも環境的にも写真の現像やプリントがなかなか出来ない状態になってしまいました。それから15年(2018年現在)、そろそろもう一度という時期になってきました。
しかし。。。この15年でアナログ写真の状況が大きく変わっています。デジタル全盛の現在、フィルムや現像薬品は、まだまだ入手は可能ですが、絶滅危惧種であることには変わりません。コストも以前とは大分違う遊びになってきました。
スピグラだけなら、アンティークとして飾っておくのもいいかもしれませんが、実は、現像・プリント関係の道具を死蔵してます。
さて、どうするかな。

ファインダー側は、フードが飛び出します。

スピグラ&フィルムフォルダ。連射出来るフォルダには「20世紀フォックス」の刻印があります。アメリカの中古市場にはこういったものがあるのも楽しいです。

 

6枚連写が可能な「GRAFMATIC HOLDER」。久しぶりに開けてみたら、フィルムが装填されたままでした。はて?どうやって元に戻すのかな。

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dirdorff 8×10

実はこんなものも所有しています。。。
ーーー つづく。